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高知)丸々太った戻りガツオ豊漁 漁港に活気 黒潮町

カツオ漁で知られる高知県黒潮町で、秋の味覚・戻りガツオが豊漁だ。連日、はち切れそうに丸々と太ったカツオが4~8トンも水揚げされ、港は活気づいている。18日には、今シーズン最高の約20トンの水揚げを記録した。地元漁協関係者は「ここ十数年では最高だ」と大喜びしている。

 戻りガツオは北の海でエサを食べ、パンパンに成長して太平洋を南下する。たっぷり脂がのって刺し身やタタキにするとおいしい。佐賀漁港では今月に入って戻りガツオ漁が始まった。8隻の一本釣り漁船が午後9時ごろ出漁し、土佐湾や室戸沖でカツオを追い、翌日午後2時ごろ帰港する。

 大漁の18日、港に入る船はカツオであふれていた。青紫色に輝く魚体が次々と水揚げされる。1匹5、6キロと大きい。全長65センチ、約8キロの大物もいた。選別され、氷詰めで大阪や名古屋方面へトラックで運ばれて行った。県漁業協同組合の浜岡直春・佐賀統括支所長は「毎日のように、4トンから8トンの水揚げがある。ここ十数年では最高の豊漁だと思う。脂がのった戻りガツオはおいしいですよ」と話す。

 19日はカツオふれあいセンター黒潮一番館で、「第16回土佐さがのもどりガツオ祭」が開かれた。秋空に誘われるように、県内外から多くの観光客や家族連れが集まった。会場に1.5トンの新鮮なカツオが持ち込まれ、1匹3500円から5千円で次々に売り切れた。漁師がさばき、わらを燃やしてドラム缶で焼いたタタキも販売された。大阪府茨木市から訪れた森裕子さん(51)は「黒潮町佐賀は母の故郷です。佐賀のカツオは最高ですね」とほほ笑んだ。(笠原雅俊)

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